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[[ファイル:20190815 21235223682.png|サムネイル|東北地方太平洋沖地震における都道府県ごとの震度分布(紫:震度7・薄紫:震度6強・紅:震度6弱・橙:震度5強・黄:震度5弱・緑:震度4・黄緑:震度3・青:震度2・水色:震度1)<ref>https://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/Event.php?ID=175954</ref>]]
 
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震度とは、[[地震]]が発生したときに伴う揺れの強さを示す度合いである。[[マグニチュード]](以下M)とは別物である。
 
震度とは、[[地震]]が発生したときに伴う揺れの強さを示す度合いである。[[マグニチュード]](以下M)とは別物である。
==概要==
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== 日本の震度 ==
現在の震度は10段階(震度0、震度1、震度2、震度3、震度4、震度5弱、震度5強、震度6弱、震度6強、震度7)あり、それぞれ被害が異なる。大体、[[M|マグニチュード]]が0~2で震度0か1。M2~3で震度3。M4~5で震度4。M5.5程度で震度5弱、M6.2程度で震度5強、M7で震度6弱、M7.5ほどで震度6弱、M7.8程度で震度6強、それ以上で震度7が起こる。
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=== 概要 ===
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日本においては、現在の震度は10段階あり、揺れが小さい順に、震度0・震度1・震度2・震度3・震度4・震度5弱・震度5強・震度6弱・震度6強・震度7である[https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/shindo/index.html]。
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日本において、震度階級は過去何度か改正されており、最後の改正は1996年。この時、それまで「震度5・6」と表されていたものが、被害の様子の差などから、この2つの階級には'''弱'''と'''強'''の区別がついた。
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ちなみに、現在の震度階級において最も揺れが激しいのは '''震度7''' だが、これは1948年に起きた[[福井地震]]を機に、はじめて作られたものである。この揺れは、想像を絶するような極めて猛烈な揺れであるため、地震の多い日本でも滅多に観測されることはない。過去に震度7が観測された地震は非常に少なく、[[兵庫県南部地震]](1995年)、[[新潟県中越地震]](2004年)、[[東北地方太平洋沖地震]](2011年)、[[熊本地震#.E5.89.8D.E9.9C.87|熊本地震の前震]](2016年)、[[熊本地震#.E6.9C.AC.E9.9C.87|熊本地震の本震]](2016年)、[[北海道胆振東部地震]](2018年)の6つのみである[https://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/index.php]。
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それぞれの震度における揺れの状況は以下の通り[[https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/kaikyuhyo/kaikyuhyo.pdf]][[http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/shindo/kaisetsu.html]]
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棚から物が落下することがある。固定していない家具が動くこともある。
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直立が困難。壁や窓ガラス等に被害が出る。木造の建物は被害を受けることがある。
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ほとんど身動きが不可能。木造の建物の多くは倒壊する。土砂災害や地滑り等も起こる。
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揺れで飛ばされることもある。木造の建物はほとんどが倒壊し、コンクリートの建物でも被害を受けることがある。大規模な土砂災害等が発生する。
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=== 震度の判定 ===
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ここでは、日本における上記の震度(震度0〜7)がどう判定されるかを解説する。
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まず、震度を判定する際に用いられる数値を '''計測震度''' という。計測震度とは、全国各地に設置されている震度計が、揺れの大きさを計算して数値化したもの。この計測震度を四捨五入すると、初めて上記の10段階の震度階級で表される。
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計測震度と震度階級との関連は以下の通り[https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/kyoshin/kaisetsu/calc_sindo.htm]
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計測震度6.5以上
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なお、震度計による観測が始まるまで(1996年まで)は、人の体感によって震度を判定していた[https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/shindo/jma-shindo-kaisetsu-pub.pdf]。
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ちなみに、日本国内の観測史上最大の計測震度は、2016年の熊本地震の本震(M7.3)において、益城町にある震度計によって記録された、計測震度6.7(震度7)である。
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== 海外の震度 ==
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実は、地震の揺れの尺度を示す震度は、日本に限ったものではなく、世界中であらゆる震度階級が使用されている。
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例えば、アメリカなどで使用されている '''メルカリ震度階級''' ('''改正メルカリ震度階級''' とも言う)がその1つ。
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==関連項目==
 
==関連項目==
 
*[[マグニチュード]]
 
*[[マグニチュード]]

2019年8月20日 (火) 01:36時点における版

東北地方太平洋沖地震における都道府県ごとの震度分布(紫:震度7・薄紫:震度6強・紅:震度6弱・橙:震度5強・黄:震度5弱・緑:震度4・黄緑:震度3・青:震度2・水色:震度1)[1]

震度とは、地震が発生したときに伴う揺れの強さを示す度合いである。マグニチュード(以下M)とは別物である。

日本の震度

概要

日本においては、現在の震度は10段階あり、揺れが小さい順に、震度0・震度1・震度2・震度3・震度4・震度5弱・震度5強・震度6弱・震度6強・震度7である[1]

日本において、震度階級は過去何度か改正されており、最後の改正は1996年。この時、それまで「震度5・6」と表されていたものが、被害の様子の差などから、この2つの階級にはの区別がついた。

ちなみに、現在の震度階級において最も揺れが激しいのは 震度7 だが、これは1948年に起きた福井地震を機に、はじめて作られたものである。この揺れは、想像を絶するような極めて猛烈な揺れであるため、地震の多い日本でも滅多に観測されることはない。過去に震度7が観測された地震は非常に少なく、兵庫県南部地震(1995年)、新潟県中越地震(2004年)、東北地方太平洋沖地震(2011年)、熊本地震の前震(2016年)、熊本地震の本震(2016年)、北海道胆振東部地震(2018年)の6つのみである[2]

それぞれの震度における揺れの状況は以下の通り[[3]][[4]]

震度0

人は揺れに気付かない。

震度1

屋内で安静にしている人のみが有感。

震度2

屋内では多くの人が有感となる。睡眠中の人が目覚めることもある。

震度3

ほとんどの人が揺れを感じる。棚にある食器類が音を立てることもある。

震度4

電灯等が大きく揺れ、置物が倒れることもある。屋外でも有感。

震度5弱

棚から物が落下することがある。固定していない家具が動くこともある。

震度5強

何かにつかまらないと歩行は困難。家具やブロック塀が倒れることがある。

震度6弱

直立が困難。壁や窓ガラス等に被害が出る。木造の建物は被害を受けることがある。

震度6強

ほとんど身動きが不可能。木造の建物の多くは倒壊する。土砂災害や地滑り等も起こる。

震度7

揺れで飛ばされることもある。木造の建物はほとんどが倒壊し、コンクリートの建物でも被害を受けることがある。大規模な土砂災害等が発生する。

震度の判定

ここでは、日本における上記の震度(震度0〜7)がどう判定されるかを解説する。

まず、震度を判定する際に用いられる数値を 計測震度 という。計測震度とは、全国各地に設置されている震度計が、揺れの大きさを計算して数値化したもの。この計測震度を四捨五入すると、初めて上記の10段階の震度階級で表される。

計測震度と震度階級との関連は以下の通り[5]

震度0

計測震度0.4以下

震度1

計測震度0.5〜1.4

震度2

計測震度1.5〜2.4

震度3

計測震度2.5〜3.4

震度4

計測震度3.5〜4.4

震度5弱

計測震度4.5〜4.9

震度5強

計測震度5.0〜5.4

震度6弱

計測震度5.5〜5.9

震度6強

計測震度6.0〜6.4

震度7

計測震度6.5以上


なお、震度計による観測が始まるまで(1996年まで)は、人の体感によって震度を判定していた[6]

ちなみに、日本国内の観測史上最大の計測震度は、2016年の熊本地震の本震(M7.3)において、益城町にある震度計によって記録された、計測震度6.7(震度7)である。


海外の震度

実は、地震の揺れの尺度を示す震度は、日本に限ったものではなく、世界中であらゆる震度階級が使用されている。

例えば、アメリカなどで使用されている メルカリ震度階級改正メルカリ震度階級 とも言う)がその1つ。

関連項目

外部リンク

  1. https://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/Event.php?ID=175954