「水熱源ヒートポンプパッケージ方式」の版間の差分

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'''水熱源ヒートポンプパッケージ方式'''('''みずねつげんひーとぽんぷぱっけーじほうしき'''、別名:'''水冷エアコン'''、'''ファンコイルユニット''')は、[[水]]を熱源とする[[ヒートポンプ]]パッケージ[[エア・コンディショナー|エアコン]]を必要な場所に配置する[[空気調和設備|空調設備]]方式である。
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'''水熱源ヒートポンプパッケージ方式'''('''みずねつげんひーとぽんぷぱっけーじほうしき'''、別名:'''水冷エアコン'''、'''水冷パッケージエアコン''')は、[[水]]を熱源とする[[ヒートポンプ]]パッケージ[[エア・コンディショナー|エアコン]]を必要な場所に配置する[[空気調和設備|空調設備]]方式である。
 
屋外の[[冷却塔]]・[[井戸]]・[[河川]]などの[[水]]を必要場所に搬送し熱源に用いる。水源及び冷却塔の確保が難しい市街地のビルなどでは、[[地下]]に冷却水槽を設置する場合もある。
 
屋外の[[冷却塔]]・[[井戸]]・[[河川]]などの[[水]]を必要場所に搬送し熱源に用いる。水源及び冷却塔の確保が難しい市街地のビルなどでは、[[地下]]に冷却水槽を設置する場合もある。
 
大規模な施設としては専ら地下で使われる頻度が高い。地下街などでは各テナントへ行きと戻りの接続バルブを設けてバルブ以降をテナントオーナーが各自準備する。
 
大規模な施設としては専ら地下で使われる頻度が高い。地下街などでは各テナントへ行きと戻りの接続バルブを設けてバルブ以降をテナントオーナーが各自準備する。
 
冷風扇、ファンコイルは、同じく水を冷却媒体として使うため、水冷エアコンと混同されやすいが、動作原理がまったく異なり自動車のラジエーターと同じ構成のものである。近年、水冷ヒートポンプとファンコイルを組み合わせた製品も販売されている。
 
冷風扇、ファンコイルは、同じく水を冷却媒体として使うため、水冷エアコンと混同されやすいが、動作原理がまったく異なり自動車のラジエーターと同じ構成のものである。近年、水冷ヒートポンプとファンコイルを組み合わせた製品も販売されている。
  
== 水冷式空調機メーカー一覧 ==
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==水冷式空調機メーカー一覧==
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水熱源式空調機メーカーは以下の通りである(過去に製造していた会社も含む)。
 
===水冷式パッケージ型(5HP以上)===
 
===水冷式パッケージ型(5HP以上)===
 
*[[キヤリア (会社)|東芝キヤリア]]
 
*[[キヤリア (会社)|東芝キヤリア]]
 
*[[ダイキン工業]]
 
*[[ダイキン工業]]
 
*[[日立アプライアンス]]
 
*[[日立アプライアンス]]
*[[三洋電機]]
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*[[パナソニック|パナソニックES産機システム]]
*日本ピーマック(室内は三洋電機製)
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*日本ピーマック([[高砂熱学工業]]系)
*[[ライオン (企業)]]
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*[[ライオン (企業)|ライオン株式会社]]
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*[[三菱重工業|三菱重工]]
 
*[[三菱電機]]
 
*[[三菱電機]]
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===水冷式小型分散型(5HP以下)===
 
===水冷式小型分散型(5HP以下)===
*木村工機(室内は三菱電機製)
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*木村工機(室内は三菱重工製)
 
*東芝キヤリア
 
*東芝キヤリア
*日本ピーマック(室内は三洋電機製)
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*日本ピーマック
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===水冷式ビルマルチ型===
 
===水冷式ビルマルチ型===
 
*ダイキン工業
 
*ダイキン工業
 
*日立アプライアンス
 
*日立アプライアンス
*三洋電機
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*パナソニックES産機システム
*日本ピーマック(室内は三洋電機製)
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*三菱重工
*三菱電機
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===水冷式ヒートポンプ+ファンコイル型===
 
===水冷式ヒートポンプ+ファンコイル型===
*エヌアールイーハピネス(東芝キヤリアのOEM)
 
 
*東プレ
 
*東プレ
*日本ピーマック(室内は三洋電機製)
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*日本ピーマック
 
*[[クボタ]](室内は日立製)
 
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*[[矢崎総業]](室内はダイキン製)
 
*[[矢崎総業]](室内はダイキン製)
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*夏場冬場の能力低下がない。
 
*夏場冬場の能力低下がない。
 
*増設が容易である(水冷ビルマルチ型は困難)。
 
*増設が容易である(水冷ビルマルチ型は困難)。
*空冷式ヒートポンプに比べ、顕熱での熱放出がないため夏場の[[ヒートアイランド現象]]の抑制につながる。
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*空冷式ヒートポンプに比べ、顕熱での熱放出がないため夏場の[[ヒートアイランド現象]]の抑制につながる
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*冷媒量が少なくリークしてもマルチ型に比べ酸欠等の可能性がない
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*COPが高い(高効率)
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===短所===
 
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*冷却水の管理が煩雑である。
 
*冷却水の管理が煩雑である。
 
*水[[配管]]の敷設に費用がかかる。また、破損時に水損の恐れがある。
 
*水[[配管]]の敷設に費用がかかる。また、破損時に水損の恐れがある。
*空調場所に[[圧縮機]]があるので騒音が大きい(水冷ビルマルチ型は除く)。
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*空調場所に[[圧縮機]]があるので騒音があったが現在は静粛性に改良(水冷ビルマルチ型は除く)。
 
*個別分散型は、圧縮機を多数・分散配置するため、整備の手間が大きくなるが、故障が発生しても影響を受ける面積が少ない。
 
*個別分散型は、圧縮機を多数・分散配置するため、整備の手間が大きくなるが、故障が発生しても影響を受ける面積が少ない。
*水冷ビルマルチ型・大型パッケージ型は、圧縮機は少なく整備の手間は少ないが、故障が発生すると広い面積が空調出来なくなる。
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*水冷ビルマルチ型・大型パッケージ型は、圧縮機は少なく整備の手間は少ないが、故障が発生すると広い面積が空調出来なくなる。個室での冷媒のリークは酸欠事故の可能性あり
 
*[[換気]]に[[全熱交換器]]・[[換気扇]]などの別の機器が必要である。
 
*[[換気]]に[[全熱交換器]]・[[換気扇]]などの別の機器が必要である。
  
 
==用途==
 
==用途==
*主に大規模[[建築物]]に用いられる方式であり、冷却水の管理が煩雑な為、少なくなっていく傾向にある。次のような用途で特性を生かして利用されている。
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*主に大規模店舗 病院 駅ビル高層ビル、ホテル等[[建築物]]に用いられる方式であり、冷却水の管理が煩雑な為、少なくなっていく傾向にある。次のような用途で特性を生かして利用されている。
 
*冬期に冷房・暖房が混在する:オフィスビル・データーセンタ
 
*冬期に冷房・暖房が混在する:オフィスビル・データーセンタ
*個別制御性が要求される:[[ホテル]]・寮
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*個別制御性が要求される:[[ホテル]]・寮、病院
  
 
==関連項目==
 
==関連項目==
 
*[[空気調和設備]]
 
*[[空気調和設備]]
 
*[[熱源設備]]
 
*[[熱源設備]]
 
+
*[[ヒートポンプ]]
 +
*[[冷房]]・[[暖房]]
 +
*[[クール・ビズ]]
 +
*[[エア・コンディショナー]]
 +
*[[冷却塔]]
 +
*[[非ヒートポンプ性冷暖房機]]
 
[[Category:空気調和設備|す]]
 
[[Category:空気調和設備|す]]

2014年8月13日 (水) 11:33時点における最新版

水熱源ヒートポンプパッケージ方式みずねつげんひーとぽんぷぱっけーじほうしき、別名:水冷エアコン水冷パッケージエアコン)は、を熱源とするヒートポンプパッケージエアコンを必要な場所に配置する空調設備方式である。 屋外の冷却塔井戸河川などのを必要場所に搬送し熱源に用いる。水源及び冷却塔の確保が難しい市街地のビルなどでは、地下に冷却水槽を設置する場合もある。 大規模な施設としては専ら地下で使われる頻度が高い。地下街などでは各テナントへ行きと戻りの接続バルブを設けてバルブ以降をテナントオーナーが各自準備する。 冷風扇、ファンコイルは、同じく水を冷却媒体として使うため、水冷エアコンと混同されやすいが、動作原理がまったく異なり自動車のラジエーターと同じ構成のものである。近年、水冷ヒートポンプとファンコイルを組み合わせた製品も販売されている。

水冷式空調機メーカー一覧[編集]

水熱源式空調機メーカーは以下の通りである(過去に製造していた会社も含む)。

水冷式パッケージ型(5HP以上)[編集]

水冷式小型分散型(5HP以下)[編集]

  • 木村工機(室内は三菱重工製)
  • 東芝キヤリア
  • 日本ピーマック

水冷式ビルマルチ型[編集]

  • ダイキン工業
  • 日立アプライアンス
  • パナソニックES産機システム
  • 三菱重工

水冷式ヒートポンプ+ファンコイル型[編集]

  • 東プレ
  • 日本ピーマック
  • クボタ(室内は日立製)
  • 矢崎総業(室内はダイキン製)

特徴[編集]

次のような利点・欠点があるので、適合する用途は限られる。

利点[編集]

  • 個別制御性に優れる。(特に小型分散型・水冷ビルマルチ型)
  • 冷房暖房が混在する場合、熱回収運転となり省エネルギーである。
  • 空気熱源式ヒートポンプに比べて、効率が良い。
  • 夏場冬場の能力低下がない。
  • 増設が容易である(水冷ビルマルチ型は困難)。
  • 空冷式ヒートポンプに比べ、顕熱での熱放出がないため夏場のヒートアイランド現象の抑制につながる
  • 冷媒量が少なくリークしてもマルチ型に比べ酸欠等の可能性がない
  • COPが高い(高効率)

短所[編集]

  • 冷却水の管理が煩雑である。
  • 配管の敷設に費用がかかる。また、破損時に水損の恐れがある。
  • 空調場所に圧縮機があるので騒音があったが現在は静粛性に改良(水冷ビルマルチ型は除く)。
  • 個別分散型は、圧縮機を多数・分散配置するため、整備の手間が大きくなるが、故障が発生しても影響を受ける面積が少ない。
  • 水冷ビルマルチ型・大型パッケージ型は、圧縮機は少なく整備の手間は少ないが、故障が発生すると広い面積が空調出来なくなる。個室での冷媒のリークは酸欠事故の可能性あり
  • 換気全熱交換器換気扇などの別の機器が必要である。

用途[編集]

  • 主に大規模店舗 病院 駅ビル高層ビル、ホテル等建築物に用いられる方式であり、冷却水の管理が煩雑な為、少なくなっていく傾向にある。次のような用途で特性を生かして利用されている。
  • 冬期に冷房・暖房が混在する:オフィスビル・データーセンタ
  • 個別制御性が要求される:ホテル・寮、病院

関連項目[編集]